オリコカードの審査は甘いの?企業情報をもとにしたカード発行の現状を解説

オリコカードの審査基準

オリコカードを発行する株式会社オリエントコーポレーションは、1951年に設立された大手信販会社です。

公式サイト(「財務・業績情報(主要指標・計数推移)」)によると、2020年3月期のクレジットカード有効会員数は約1,100万人に上っています。

株式会社オリエントコーポレーションでは、スタンダードなオリコカードをはじめ複数のクレジットカード発行をしています。

クレジットカードを発行する大手企業の1つで、オリコブランドのクレジットカード発行を検討したことがある方も少なくないでしょう。

ただクレジットカードを発行する際に心配なのが「審査に通過できるか」です。

もちろんオリコのクレジットカードでも審査が行われるため、どのような審査が行われるか、審査は厳しいか気になるところです。

そこで、当記事ではオリコカードの審査の概要や厳格さについて紹介しています。

あわせてオリコカードの中でも現在中心的な存在といえるOrico Card THE POINTの概要や、競合するクレジットカードとの比較についても解説しています。

オリコの審査は割賦販売法・貸金業法及び独自基準に基づき行われる

オリコカードに限った話ではありませんが、クレジットカードの審査は割賦販売法や貸金業法といった法律に基づき厳正に行われます。

そのため甘くなることはありません。

まず割賦販売法では、「包括支払可能見込額」の算出を義務付けています。

包括支払可能見込額とは、利用者が日常生活に支障を生じさせることなく返済にあてられる金額の総計で、以下計算式で求められます。

包括支払可能見込額=(年収-生活維持費(※1)-年間請求予定額(※2))×0.9

※1

法令で以下の通り決められています。

世帯の人数(生計を同一にする人数) 1人 2人 3人 4人以上
住宅費用(住宅ローン・家賃支払) なし 90万円 136万円 169万円 200万円
あり 116万円 177万円 209万円 240万円

参照元:e-gov法令検索(別表第二)

(※2)
利用者が今後1年で支払う予定の割賦(クレジット)金額その上で、包括支払可能見込額の範囲内でクレジットカードの利用限度額※を決めなくてはならない、ということです。


包括支払可能見込額が参照される利用限度額は、リボ払い・分割払い等の支払方法が対象です。

一方、クレジットカードのキャッシング枠については、貸金業法の総量規制に基づき審査が行われます。

総量規制とは、年収の1/3以上借り入れるのを禁止するルールです。

たとえば年収360万円の方が借り入れられるのは、360万円÷3=120万円までとなります。

仮にこの金額を超える貸付がすでにある場合、クレジットカードの審査で新たにキャッシング枠は付与できません。

その上でオリコカードの審査では、オリコ独自の基準によって行われます。

この基準に関しては審査の公正を保持するため、公開されていません。

他企業へも審査ノウハウを提供している。

オリコカードを運営するオリエントコーポレーションは、審査ノウハウに定評のある企業です。

数多くの金融機関に信頼され、その審査ノウハウを提供しています。

オリコの審査・保証ノウハウは多くの金融機関から高い評価をいただき、現在提携する金融機関は560以上、保証残高は1兆円を超えました。

参照元:「オリエントコーポレーション公式サイト

たとえば個人向け少額ローンサービス「LINEポケットマネー」では、オリコの審査ノウハウが使われています。

またみずほ銀行のカードローンや、みずほマイレージクラブカード等では保証会社としての役割もはたしています。

このようにオリコカードの審査ノウハウは、数々の金融機関からも一目置かれているぐらいですから甘く考えてはいけません。

割賦販売法や貸金業法、独自の審査基準に照らし合わせてしっかり審査され、基準に合わない場合は必ず落とされます。

それでは、審査の際にはどのような情報がチェックされるのでしょうか。次項では、審査時に申告する内容について解説します。

申込時に確認される項目は6つ

クレジットカードの審査では、本人確認や返済能力のチェック等を目的として、いろいろな情報が参照されます。

オリコカードの審査において確認される情報は以下の通りです。

属性情報 申込時に記載・入力等した氏名、性別、生年月日、住所、電話番号、eメールアドレス、勤務先内容、家族構成、居住状況等
契約情報 契約の種類、申込日、契約日、利用日、商品名・役務名・権利名及びその数量・期間・回数、契約額、利用額、利息、分割払手数料、保証料、諸費用、支払回数、毎月の支払額、支払方法、振替口座等
取引情報 利用残高、月々の返済状況等(内訳を含む)、現在の取引状況及び履歴その他取引の内容
支払能力判断情報 資産、負債、収入、支出、本契約以外に当社と締結する契約に関する利用残高、返済状況等
本人確認情報 申込者の運転免許証、パスポート、住民票の写し又は在留カード等に記載された事項
映像、音声情報 個人の肖像、音声を磁気的又は光学的媒体等に記録したもの

このようにオリコカードの審査では、厳正な審査のために多くの情報が参考にされるわけです。

この情報量をみても、審査が決して簡単なものではないことがイメージできますね。

2021年3月期決算は減収減益で厳しい状況にある

クレジットカードの運営状況について考える際は、運営元となる企業の経営状況が参考になります。

そこでここではオリコカードを運営する、株式会社オリエントコーポレーションの経営状況をみていきましょう。

参照するのは株式会社オリエントコーポレーションが公開しているIR資料(「2021年3月期 決算ハイライト」)です。

同資料を参照すると2021年3月期の営業収益は1,726億円で前年同期比5%減、経常利益は171億円で前年同期比20%減となっています。

減収減益の理由について、オリエントコーポレーションは「新型コロナウイルスの影響」としています。

この決算内容を見る限り、経営は厳しい状況にあると言えるでしょう。

ちなみにカードショッピング取扱高に絞って注目すると18,154億円で、前年度とほぼ同じ水準に落ち着いています。

この点に関し、オリエントコーポレーションは「コロナ禍においても生活関連商品の取り扱いは堅調に推移」とコメントしています。

会員獲得数も前年度24万人以上減で会員の獲得に伸び悩む

次にオリコカードが新規でどのくらいの会員数が増えているか見ていきましょう。

会員獲得に積極的なクレジットカードは、審査も前向きに行ってくれる傾向があるためです。

ここでは株式会社オリエントコーポレーションのIR資料(「計数資料2021年3月期 第3四半期決算」)を参考にします。

まずクレジットカード有効会員数は、2020年12月時点で約1,106万人となっており、2020年3月時点の約1,102万人から4万人程度増えている計算です。

会員の新規獲得数でみると2020年12月は約60.1万人で、前年比は約24.5万人減となっています。

この数字からみても、新規会員の獲得に伸び悩んでいることが分かりますね。

ちなみに2019年12月の新規会員獲得数は約84.6万人で、前年比で約11.5万人減少しています。

新規会員の獲得ベースが落ち込んでいるのは、以前から続いており、2020年度だけの現象ではありません。

クレジットカード事業については今後も縮小の可能性がある

前述の通り、オリコのクレジットカードに関しては、新規会員の獲得数が伸び悩んでいる状況です。

計数資料2021年3月期 第3四半期決算」でみても、新規会員の獲得数は2018年から減少し続けています。

このことから、オリエントコーポレーションにおけるクレジットカード事業は、今後縮小の可能性も考えられます。

代わりにオリエントコーポレーションが注力し拡大を目指していると考えられるのは、クレジットカード以外のビジネスです。

具体的には、前章で紹介したLINEポケットマネーやみずほマイレージクラブとの業務提携、家賃決済サービスを主軸としたキャッシュレス決済サービス等があげられます。

たとえば「計数資料2021年3月期 第3四半期決算」によれば、単身世帯数の増加や民法改正によるニーズの高まりから家賃決済サービスが伸長したと報告されています。

結果、決済・保証事業の事業収益は前期の126億円から後期の140億円へ拡大。

決済・保証事業に関しては前年同期比でみても事業収益が10.9%増を記録しており、今後のさらなる発展が見込まれるところです。

Orico Card THE POINTの基本情報

オリエントコーポレーションが運営するクレジットカードは複数ありますが、Orico Card THE POINTは中でもポイント還元率が高いカードです。

スタンダードなオリコカードのポイント還元率は0.25%~0.5%ですが、Orico Card THE POINTは1.0%です。

オリコカードの公式サイトでも、Orico Card THE POINTはスタンダードなオリコカードを押しのけて人気の1枚として紹介されています。

年会費が無料で、お財布に優しいのもうれしいですね。(オリコカードの年会費は1,375円/初年度は無料)

さらにOrico Card THE POINTは、「iD」「QUICKPay」という2つの電子マネーに対応し、便利に使えるのも魅力です。

コンビニ等で少額決済を行う際も、スピーディーに支払が可能です。その他、Apply Pay・楽天ペイにも対応しています。

<Orico Card THE POINTの概要>

名称 Orico Card THE POINT
年会費 無料
ポイント還元率 1.0%
発行までにかかる時間 最短8営業日
学生の発行可否
締め日/引き落とし日 末日締め/翌月27日払い
ETCカード
家族カード
付帯保険 -
事業者登録番号 関東(包)第 8号、関東(ク)第50号

参照元:「Orico Card THE POINT公式サイト

入会後6ヶ月間はポイント還元率が2倍になる

Orico Card THE POINTは、ポイントを効率的に貯めるサービスが豊富なクレジットカードです。

前述の通りポイント還元率が1.0%とスタンダードなオリコカードと比べて高いだけでなく、入会後6ヵ月はポイント還元率が2倍となります。

通常、100円の利用で1ポイント貯まるところ、入会後6ヵ月は100円で2ポイント貯まります。

さらにオリコモール※経由でネットショッピングをすると、ポイント還元率がアップする点も魅力です。


オリコモールは、様々なオンラインショップが登録されたオリコカード会員向けサイトです。

オリコカードの会員がオリコモール経由でオンラインショッピングをすると、ポイント還元率が優遇される特典もあります。

オリコモール経由で買い物した際のポイント還元率は、通常の1.0%とあわせ以下が加わります。

  • オリコモール利用分(最大15%)
  • 特別加算(0.5%)

結果、ポイント還元率は最大16.5%になります。

その他、Orico Card THE POINTは貯めたポイントを使いやすいのも魅力です。

会員向けサイト「オリコポイントゲートウェイ」から、好きなギフト券や他社ポイントにリアルタイムで交換可能です。

以下が交換できるギフト券・他社ポイントの例になります。

Amazonギフト券・T-Point・楽天ポイント・WAONポイント・dポイント・ANAポイント・JALポイント等

MasterCardに対応しているのでコストコでも利用可能

コストコ(正式名称:コストコホールセール)は、アメリカを本拠とする会員制の外資系スーパーです。

業務用の商品を安価な価格で販売しており、日本でも人気を博しています。テレビや雑誌等の特集で扱われることも多く、行ったことがなくても名前だけ知っている方が多いでしょう。

コストコでは商品を一度に大量購入する方が多く、結果的に買い物料金も高額になりやすいことからクレジットカードの利用が便利です。

ただしコストコで使えるのは、残念ながらMasterCardブランドのクレジットカードのみとなっています。JCBやVISA等、その他のブランドは利用できません。

(以前はアメックスブランドのクレジットカードも使えていましたが、2018年2月以降利用できなくなっています。)

その点、Orico Card THE POINTならMasterCardに対応しており、コストコでも利用でき非常に便利です。

Orico Card THE POINTは、ポイント還元率が1.0%となっており、コストコで大量に買い物をすればポイントもたまります。

さらに入会後半年以内ならポイント還元率が2.0%もあるので、さらにコストコでの大量購入に適しています。

カード会員数が前年比100%を超えるクレジットカード

一口にクレジットカードと言っても、たくさんの種類があります。

クレジットカードを新たに契約する際は、いくつかのカードを比較して選びたいものです。

そこでこの項では、Orico Card THE POINTと他のクレジットカードを紹介・比較します。

比較対象とするのは、以下2種類です。

カード名 ポイント還元率 年会費 備考
dカード 1.0% 無料 2021年12月まで前年比112%の伸長率で推移
楽天カード 1.0% 無料 会員数2100万人を突破

いずれもカード会員数が前年比100%を超えており、新規会員の獲得数が減少しているOrico Card THE POINTとは対照的です。

さらに、いずれもテレビCMで盛んに宣伝される等で注目度が高く、クレジットカード発行を検討する際によく名前のあがる一枚となっています。

そういった点でも、Orico Card THE POINTと比較する意味があると言えるでしょう。

Orico Card THE POINTと比較した場合のメリットやデメリットもそれぞれ解説します。

2021年12月まで前年比112%の伸長率で推移するdカード

・d払いの支払い方法をdカードにすると、dポイントが二重でもらえる
・dカード特約店で買い物をするとポイント還元率がアップ

ドコモが公開した「2020年度第3四半期決算データ集」によれば、2020年3Q(10~12月)のdカード契約数は約1,392万人、2019年3Qでは約1,247万人です。

結果、前年比約112%で増加していることになります。

テレビCM等でよく宣伝されているdカードは、順調に会員数を延ばしているのです。

会員の獲得に積極的で、会員数の伸びが鈍化しているOrico Card THE POINTと比べると審査を前向きに進めてくれると考えられます。

dカードはポイントが貯まりやすいのも特徴です。

標準のポイント還元率は1.0%でOrico Card THE POINTと変わりませんが、d払いの支払方法をdカードにすると、dポイントが二重でもらえます。

さらに「dカード特約店」で買い物をすると、ポイント還元率がアップしてお得です。

<dカード特約店の例>

名称 ポイント還元率
メルカリ 2.5%
マツモトキヨシ 3%
タワーレコード 2%
ショップジャパン 2%
スターバックスカード
(チャージ)
4%
ドトールバリューカード 4%

Orico Card THE POINTでも、オリコモール経由で買い物をするとポイント還元率がアップします。

そのため、ご自身の買い物スタイルでどちらが効率的にポイントを貯められるかで選ぶのもよいですね。

<dカードの概要>

名称 dカード
年会費 無料
ポイント還元率 1.0%
発行までにかかる時間 1~3週間
学生の発行可否
締め日/引き落とし日 15日締め/翌月10日払い
ETCカード
家族カード
付帯保険 ショッピング保険(100万円)
事業者登録番号 関東(包)第43号

参照元:「dカード公式サイト

会員数2100万人を突破した楽天カード

・楽天市場で買い物するとポイント還元率が3.0%にアップ
・その他、楽天サービスでもポイント還元率が優遇される
・電子マネー「楽天Edy」を搭載

楽天株式会社が公開した「2020年度通期及び第4四半期決算説明会」資料によれば、楽天カードの会員数は2,100万人を突破しました。

顧客基盤は拡大しており前年同期比で13.6%増、2020年には256万人の新規会員を獲得しています。

新規獲得の勢いが鈍化しているOrico Card THE POINTと比べると対照的です。

楽天カードはポイントを貯めやすいのも魅力です。ポイント還元率はOrico Card THE POINTと同じ1.0%である上に、楽天市場での買い物なら3倍にアップします。

さらに楽天トラベルで利用するとポイント還元率が2倍になる等、楽天の各種サービスで利用するとお得です。

貯まったポイントは、楽天市場等の楽天サービスで1ポイント1円として利用できるので、楽天をよく使う人に適したクレジットカードです。

一方、電子マネーの搭載状況で比べると、以下のような差があります。

楽天カード 楽天Edy
Orico Card THE POINT iD・QUICKPay

そのため使いたい電子マネーで、どちらを使うか選ぶのもよいでしょう。

<楽天カードの概要>

名称 楽天カード
年会費 無料
ポイント還元率 1.0%
発行までにかかる時間 約1週間~10日
学生の発行可否
締め日/引き落とし日 末日締め/翌月27日払い
ETCカード
家族カード
付帯保険 海外旅行保険(2,000万円)
事業者登録番号 関東(ク)第73号、関東(包)第103号

参照元:「楽天カード公式サイト

まとめ

オリコのクレジットカードは、割賦販売法や貸金業法、独自の審査基準に基づき厳正に行われます。

オリコは他企業へ審査ノウハウを提供していたり、審査保証会社としても活動していたりする会社であり審査は甘くありません。

オリコが発行するクレジットカードの中でも、現在代表的なのがOrico Card THE POINTです。

ポイント還元率が1.0%(入会後6ヵ月間は2.0%)で、ポイントをたくさん貯めて活用したい方に適しています。

ただしオリコのクレジットカードに関しては減収減益が続いており、新規の会員獲得についても伸び悩んでいる状態です。

その点からみても、クレジットカード事業の拡大に積極的でない傾向がみられ、審査についても他と比べ前向きでない可能性もあります。

一方、会員数を順調に伸ばしているクレジットカードとして挙げられるのが、dカードや楽天カードです。

dカードと楽天カードはOrico Card THE POINT同様にポイント還元率が1.0%以上で、効率的にポイントが貯まります。

新規会員の獲得にも積極的で、前向きに審査をすすめてくれる可能性があります。

申込する際の検討材料にしてみるとよいでしょう。