クレジットカードを発行するためには、必ずクレジットカード会社による審査が必要です。
クレジットカードで買い物をすると、クレジットカード会社がその代金を一旦立て替えることになります。
利用者は後日、その代金をクレジットカード会社に対して返済します。クレジットカード会社が審査を行うのは、利用者に返済能力があるかチェックするためです。
クレジットを利用するためには、クレジット会社(2者間契約では販売会社)の審査を経なければなりません。クレジットの代金は後払いですので、この審査は消費者の「支払いをする能力=後日、クレジットの代金を支払ってくれるかどうか」を見極めるために行われます。
参照元:一般社団法人クレジットカード協会
クレジットカードの審査では申込者の返済能力にあわせ、与信枠(利用限度額)が決定されます。
与信枠とはクレジットカードで買い物ができる金額の上限のことです。
たとえば与信枠が50万円なら、合計50万円までそのクレジットカードで買い物できます。
法律(割賦販売法第30条2項)には、クレジットカード発行の際には所定の情報に基づき審査が必要と定められています。
(クレジットカードの契約をする際は)経済産業省令・内閣府令で定めるところにより、年収、預貯金、信用購入あつせん(包括信用購入あつせん及び個別信用購入あつせんをいう。以下同じ。)に係る債務の支払の状況、借入れの状況その他の当該利用者の包括支払可能見込額を算定するために必要な事項として経済産業省令・内閣府令で定めるものを調査しなければならない。
参照元:e-gov法令検索
目次
クレジットカードの審査基準は安定した収入・他社の債務状況・個人信用情報の登録内容
クレジットカードは商品やサービスの代金を、簡単に後払いできる便利なツールです。
しかし支払能力を大きく超えるような契約内容であると、利用者が返済できなくなる恐れがあります。
実際クレジットカードの使い過ぎ等により多重債務に陥り、路頭に迷う人も少なくありません。
結果、その支払いのために日々の生活に支障が生じたり、なかには住んでいる家を手放さざるを得なくなったりする人もいます。
そこで割賦販売法では消費者が安全にクレジットカードを利用できるようにするため、クレジットカード発行時の審査を義務付けています。
クレジットカード会社はこの審査を行うために、必要な情報を収集しなくてはなりません。
クレジットカードの審査は利用者にとっても、面倒と感じることもあるかもしれません。
しかし消費者である自分達を守るため、法律で決められた必要な対応であることは理解しておきましょう。
審査基準を満たすためには安定した収入と債務状況を改善する
クレジットカードを使えば、クレジットカード会社に対して借金をすることになります。
同じ借金でも、たとえば住宅ローンのような有担保の融資なら、最悪その不動産を売ることで返済にあてることが可能です。
クレジットカードでは、住宅ローンのように担保がありません。
あくまで利用者が自分の収入で返済できることを前提として、契約が成立します。
言い換えるとクレジットカードの契約とは、利用者を信用してクレジットカード会社が料金を代わりに支払う「与信契約」の一種なのです。
担保である不動産を手放すという最終手段をとれる住宅ローンに比べ、クレジットカードは無担保融資であり、収入が将来も確実に入ってくるという前提条件で融資を受けている。
利用者に支払能力がないのであれば、クレジットカード会社はクレジットカードを発行できません。
顧客に安定した収入があり、債務状況と照らし合わせて考えても十分な返済能力があると審査により証明される必要があるのです。
支払可能見込額を超えるカード等の発行は法律で禁止されている
支払可能見込額とは日常生活を続けるのに必要な資産やお金を所持したまま、1年間で支払いに回せる金額のことです。
割賦販売法では支払可能見込額を超える契約内容で、クレジットカードの発行を禁じています。
支払可能見込額は、以下の計算式で求められます。
支払可能見込額=年収-生活維持費(※1)-年間請求予定額(※2)
※1
法令で以下の通り決められています。
世帯の人数(生計を同一にする人数) | 1人 | 2人 | 3人 | 4人以上 | |
住宅費用(住宅ローン・家賃支払) | なし | 90万円 | 136万円 | 169万円 | 200万円 |
あり | 116万円 | 177万円 | 209万円 | 240万円 |
参照元:e-gov法令検索(別表第二)
(※2)
利用者が今後1年で支払う予定の割賦(クレジット)金額
以上をふまえ、以下の条件で支払可能見込額を算出してみましょう。
- 年収400万円
- 世帯人数2人(住宅ローンあり)、
- 他クレジットカードで今後1年間に支払うべき予定金額は30万円
上記条件の場合の支払可能見込額は以下の通りです。
400万円(年収)-177万円(生活維持費)-30万円=193万円
この条件の場合、クレジットカードの利用限度額として設定できるのは最大で193万円までとなります。
個人信用情報機関を利用しないカード会社は違法業者
個人信用情報機関とは、銀行やクレジットカード会社等がお互いの情報を交換するために設けられた組織です。
クレジットカードやローンの利用状況等を調査するにあたり、クレジットカード会社は他社の情報も必要となります。
銀行・クレジットカード会社等は、情報共有のために個人信用情報機関を利用するわけです。
割賦販売法では、クレジットカード発行の際に信用情報機関の情報を利用して調査することが定められています。
クレジットカードの審査時に使われる、個人信用情報機関の情報とは具体的に以下の通りです。
本人を特定するための情報 | 氏名、生年月日、住所、電話番号、勤務先、勤務先電話番号、運転免許証の記号番号等 |
---|---|
契約の申し込みに関するの情報 | 契約の種類、契約日、契約額、貸付額・契約期間、支払回数等 |
取引状況に関する情報 | 利用残高、割賦残高、年間請求予定額、支払日、完済日、延滞等支払状況等 |
逆に言うと個人信用情報機関を利用した調査は行われず、クレジットカードやローンの契約をする会社は違法業者とです。
違法業者と取引をした場合、思わぬ被害をこうむる可能性が高いので注意が必要です。
<違法業者による被害の事例>
・50代女性Aさんは、有名クレジットカード会社の関連会社らしい名称の業者に借入を申し込んだ。
・業者から、信用情報をみたいため大手消費者金融から借入をして欲しいと依頼された。大手消費者金融には業者から話をつけておくとのことだった。
・Aさんは業者の指示に従い、大手消費者金融から30万円借り入れた。
・その後、業者の指示に従い借りた30万円等を郵便局から業者へ送った。
・しかし、業者から融資されることはなく、連絡もとれなくなってしまった。
個人信用情報機関利用で安心して申込可能なクレジットカード5選
法律にのっとってクレジットカード発行を行っている会社の場合、会員規約に個人信用情報機関を利用していると記載しています。
<参考例>
本会員および本会員として申し込まれた方(以下併せて「本会員等」という。)の支払能力の調査のために、両社はそれぞれ加盟する個人信用情報機関(以下「加盟個人信用情報機関」という。)および当該機関と提携する個人信用情報機関(以下「提携個人信用情報機関」という。)に照会し、本会員等の個人情報が登録されている場合にはこれを利用します
参照元:JCBカード公式サイト
会員規約に上記のような情報を掲載し、きちんと審査を行っている会社が発行するクレジットカードは「信頼できる」と言えます。
この項では、個人信用情報機関を利用していて安心して申し込めるクレジットカードを5つ選んで紹介します。
<この項で紹介するクレジットカード>
JCBカードW | JCBポイントが常時2倍 |
---|---|
三井住友カードナンバーレス | Vpassアプリと連携し、セキュリティ性が高い |
Orico Card THE POINT | どこで使ってもポイント還元率が1.0%以上で、さらにポイント還元率をアップさせる仕組みも豊富 |
dカード | ドコモの割引を受けられる上、dカードに設定するとさらにお得 |
楽天カード | 楽天グループの各種サービスで使うと、効率的にポイントが貯まる |
JCBポイントが常時2倍のJCBカードW
- 通常のJCBカードに比べポイント還元率が2倍
- 年会費が永年無料
- Amazonやセブンイレブン、スターバックス、ビックカメラ等で使うとポイント還元率アップ
JCBカード Wは、JCBカード(一般)に比べポイント還元率が2倍となるクレジットカードです。その他、以下のようなポイント還元率アップの特典もあります。
・特約店で使うとポイント還元率がアップする(Amazon:3倍、セブンイレブン:3倍、ビックカメラ:2倍、スターバックス:10倍)
・ポイント優待サイト「OkiDokiランド」経由でオンラインショッピングをすると、ポイント還元率が2~最大20倍
JCBカードWは、39歳以下が加入できるクレジットカードである点は注意ください。
40歳以上の方は加入できません。
39歳までに加入すれば、年会費は永年無料となります。
【JCBカード Wの概要】
年会費 | 無料 |
---|---|
ポイント還元率 | 1.0% |
利用限度額 | 記載なし |
発行までにかかる期間 | 最短3営業日で発行。申込から1週間ほどでカードを発送。 |
国際ブランド | JCB |
学生の利用 | 可能 |
申込条件 | 18歳以上39歳以下で、ご本人または配偶者に安定継続収入のある方。 ※高校生を除き学生可 |
締め日/引き落とし日 | 15日締め/翌10日払い |
キャンペーン | キャンペーン期間中(2021年4月~6月)にAmazonで利用すると、ポイント還元率が30倍になる(対象利用金額50,000円まで) |
参照元:「JCBカードW公式サイト」
Vpassアプリでセキュリティに強い三井住友カードナンバーレス
- カード番号が印刷されておらず、盗み見される心配がない(カード番号はVpassアプリで確認可能)
- Visaのタッチ決済・Masterカードのコンタクトレス決済に対応
- セブンイレブン・ローソン・マクドナルドでタッチ決済・コンタクトレス決済を使うと還元率が2.5%アップ
Visaのタッチ決済・Masterカードのコンタクトレス決済に対応しており、簡単かつ便利に買い物を楽しめるのもメリットです。
タッチ決済・コンタクト決済を利用すると、セブンイレブン等の対象店舗でポイント還元率がアップする特典もあります。
三井住友カードナンバーレスはセキュリティ性の高いクレジットカードです。
名前の通り、カード表面・裏面にカード番号が記載されていません。
カード番号は専用のスマートフォンアプリ「Vpassアプリ」で確認できます。
Vpassアプリではその他にも、利用額を確認したりカード利用時にプッシュ通知をしたりする機能もあります。
【三井住友カードナンバーレスの概要】
年会費 | 無料 |
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ポイント還元率 | 0.5% |
利用限度額 | 最高100万円 |
発行までにかかる期間 | 最短5分でカード番号を発行 ※カード番号はVpassアプリ上で確認可能 ※カード発行は翌営業日 |
国際ブランド | VISA/MasterCard |
学生の利用 | 可能 |
申込条件 | 満18歳以上の方(高校生は除く) ※未成年者は親権者の同意が必要 |
締め日/引き落とし日 | 15日締め翌月10日払い/月末締め翌月26日払い ※選択可能 |
キャンペーン | 新規入会&利用で最大11,000円プレゼント |
参照元:「三井住友カードナンバーレス公式サイト」
還元率1.0%以上のポイントに特化したOrico Card THE POINT
・どこで使ってもポイント還元率が1.0%以上
・入会後6ヵ月間は2.0%にアップ
・オリコポイントゲートウェイ経由で、各種ポイント等にリアルタイムで交換可能
カードの利便性が高いのも特徴的です。
iDとQUICPayの両方を搭載する他、Apple Payにも対応しています。
ETCカード・家族カードも年会費や発行手数料無料で利用できます。
Orico Card THE POINTは、ポイント還元率が常に1.0%以上になる等、ポイントを貯めたい方に適したクレジットカードです。
入会から半年間は還元率が2.0%、オリコモール経由でオンラインショッピングをすると0.5%アップします。
貯めたポイントはオリコポイントゲートウェイを利用すると、TポイントやANA・JALのポイント等にリアルタイムで交換可能です。
【Orico Card THE POINTの概要】
年会費 | 無料 |
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ポイント還元率 | 1.0% |
利用限度額 | 10万円~300万円 |
発行までにかかる期間 | 最短8営業日 |
国際ブランド | MasterCard/JCB |
学生の利用 | 可能 |
申込条件 | 原則として年齢18歳以上の方 ※高校生は除く |
締め日/引き落とし日 | 月末締め/翌月27日払い |
キャンペーン | 入会&キャンペーンエントリーで最大8,000ポイントプレゼント |
参照元:「Orico Card THE POINT公式サイト」
ドコモユーザーなら携帯料金も割引になるdカード
- 「dカードお支払い割」でドコモの対象プランが187円/月割引に
- ドコモの携帯料金をdカードで支払うことでもポイントが貯まる
- d払いの支払方法としてdカードを選ぶと、dポイントが2重で取得できる
dカードは、ドコモの携帯ユーザーがお得に使えるクレジットカードです。
ドコモの携帯料金をdカードで支払うと、「dカードお支払い割」によって対象プラン(※)が187円/月割引となります。
ドコモの携帯料金をdカードで支払うことで、dポイントが付与されます。
※ドコモのギガプラン(「5Gギガホ プレミア」「5Gギガホ」「5Gギガライト」「ギガホ プレミア」「ギガホ」「ギガライト」)
ドコモのスマホ決済「d払い」で支払い方法にdカードを選択すると、ポイントの2重取りが可能。
通常店舗の還元率が1.5%、ネット店舗では2.0%となります。
【dカードの概要】
年会費 | 無料 |
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ポイント還元率 | 1.0% |
利用限度額 | 掲載なし |
発行までにかかる期間 | 最短5日で到着 |
国際ブランド | MasterCard/VISA |
学生の利用 | 可能 |
申込条件 | ・満18歳以上(高校生を除く) ・個人名義であること ・本人名義の口座を支払口座に設定できること ・その他ドコモが定める条件を満たすこと |
締め日/引き落とし日 | 15日締め/翌月10日払 |
キャンペーン | 入会&利用でdポイントを最大6,000ポイント進呈 |
参照元:「dカード公式サイト」
多くの生活圏をグループで管理している楽天カード
- 多くの楽天サービスで使うと、ポイントを効率的に貯められる
- カード利用のお知らせやネット不正あんしん制度など、セキュリティ対策が充実
- プリペイド型電子マネー「Edy」を搭載
クレジットカードを安心して使えるようにするための対策が充実している点も、楽天カードのメリットです。
カード利用をメールで知らせる機能の他、なりすましを防ぐ本人認証サービス、不正検知システムが準備されています。
万が一不正利用が発生した場合の補償も用意されており心強いです。
楽天カードは、楽天市場をはじめ楽天のサービス(楽天経済圏)をよく利用されている方に適したクレジットカードです。
楽天市場で買い物をする際に使うとポイント還元率が3倍にアップするのをはじめ、楽天の各種サービスで効率的にポイントを貯められます。
【楽天カードの概要】
年会費 | 無料 |
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ポイント還元率 | 1.0% |
利用限度額 | 最高100万円 |
発行までにかかる期間 | 1週間~10日程度 |
国際ブランド | MasterCard/VISA/JCB/American Express |
学生の利用 | 可能 |
申込条件 | 満18歳以上(高校生を除く) |
締め日/引き落とし日 | 月末締め/翌月27日払 |
キャンペーン | 入会&利用で楽天ポイントを5,000ポイントプレゼント |
参照元:「楽天カード公式サイト」
申込からクレジットカード発行までの流れ
クレジットカードを初めて作る方や久しぶりに作る方は、申込からカード発行までどのような手順があるのか気になるのではないでしょうか。
クレジットカードの種類により少し異なる可能性はあるものの、ここではおおよその流れを解説します。
(1)申し込むクレジットカードの決定
クレジットカードによって加入条件やポイント還元率、機能等が異なります。これらをよく比較して自分にあった一枚を選びましょう。
(2)クレジットカードの申込
クレジットカードの申込方法は種類によって様々です。最近ではオンラインから簡単に申し込めるタイプが多いです。
ほかにも郵送やお店に設置された専用カウンター等で申し込むタイプもあります。
クレジットカードを申し込む際には、以下の用意が必要です。
支払口座 本人確認書類(運転免許証・パスポート・マイナンバーカード等) 印鑑※郵送や専用カウンター等で申し込む場合 |
オンライン申込みの場合、本人確認書類はオンラインで送れる場合がほとんどです。
(3)クレジットカード会社による審査
申し込み後、クレジットカード会社によって審査が行われます。
(4)クレジットカードの発行
審査に通過すると、無事にクレジットカードが発行されます。
審査にかかる時間はクレジットカードによって異なる
少しでも早くクレジットカードを入手したい、という方は審査にかかる時間が短いクレジットカードを選ぶとよいでしょう。
審査にどのくらい時間がかかるかは、以下のようにクレジットカードによって異なります。
クレジットカード名 | 申し込み後の審査から発行までにかかる時間 |
---|---|
三井住友カードナンバーレス | 審査は最短5分で終了 ※カード番号のみすぐに使えるようになる ※カードの発行自体は最短翌営業日 |
JCBカードW | 最短3営業日 ※インターネットで支払口座を設定するかカード配送時に運転免許証で本人確認する場合 ※画像データで本人確認書類を送付する場合や郵送で書類を提出する場合は約1週間 |
楽天カード | 1週間~10日程度 |
dカード | 1週間~3週間程度 ※審査状況により1ヵ月以上かかることもある |
ご覧のようにクレジットカードによって、審査にかかる時間は大きく異なります。
たとえば三井住友カードナンバーレスであれば、審査自体は5分で完了します。
カードの発行は最短翌日ですが、カード番号自体はすぐに発行可能です。
カード番号が発行され次第、オンラインショッピングで、カード番号の入力で買い物ができます。
また三井住友カードナンバーレスはGoogle Pay等に対応しているので、アプリに設定して対応するお店で使うこともできます。
カードが届くのは最短でも申込の翌日
クレジットカードをオンラインで申し込んだ場合、最短で申込当日に審査が完了します。
クレジットカードが実際に手元へ届くのは、最短でも申込の翌日です。それまで待たなくてはなりません。
この記事で紹介した「三井住友カードナンバーレス」をはじめ、三井住友のクレジットカードは最短で申込当日にカード番号の発行が可能です。
カード番号を利用し、オンラインショッピングをしたり、Apple Pay・Google Payに設定し対応するお店で使うことができます。
これらの条件に該当しない店舗では使えないので注意が必要です。その他のお店で使うためには、カードの到着を待つ必要があります。
なお、申込翌日にクレジットカードを入手したい場合、以下の条件・注意点に気を付ける必要があります。
■即日で審査が完了できる時間は限られている
即日で審査が終わるタイプのクレジットカードでも、24時間審査を行っているわけではありません。
たとえば三井住友カードは最短で即日に審査が可能です。
即日審査結果を受け取るためにはその日の9時~19時30分までの間に申込を完了する必要があります。
この時間帯は申し込むクレジットカードによっても異なります。
■申込内容や提出書類の不備等を出さない
申込内容や提出すべき本人確認書類等に不備があった場合、当日中に審査が完了できない可能性もあります。
指示に従い、正確に手続きを行うようにしましょう。
■審査や混雑の状況によっては当日に審査が完了しないこともある
審査に時間がかかったり、申込が集中して混雑したりすると、即日で審査が完了しないこともあります。
クレジットカードの審査に落ちる理由
クレジットカードの審査基準は、決して甘くありません。
審査を通過できず、希望のクレジットカードを発行できなかったという方も多いです。
一般社団法人 日本クレジットカード協会が公開した「日本のクレジットカード(2019年版)」によれば、2019年中に行われた3,362万件の申し込みのうち、契約が成立したのは2,559万件だったとのことです。
この入会申し込み数の約1/3にあたる802万件については、審査に通過できなかった等で契約に至らなかったことになります。
クレジットカードを申し込んだにも関わらず、802万件は契約が成立しなかったわけです。
クレジットカードの審査に落ちてしまう方には、いくつかの共通点が存在します。
これら共通点を把握しておくことで、あらかじめ審査に落ちる可能性が高いか推測することも可能です。
以下、どのような共通点があるか、主だったポイントを紹介します。
これからクレジットカードの審査を受ける方は、ご自身にあてはまるかチェックしてみてください。
本人または配偶者のどちらも働いていない
前述した通りクレジットカードの審査では、申込者の返済能力が問われます。
このときチェックされるのは、申込者やその配偶者に安定した収入があるか否かです。
どのくらいの収入があれば審査に通過できるかは、申し込むクレジットカードにより異なるので一概には言えません。
ですが収入の少ない方がクレジットカードの審査に通り辛いのは言うまでもありません。返済能力に疑問を持たれてしまうためです。
特に申込者本人・配偶者のどちらも働いておらず、安定した収入がなければクレジットカードの審査に通過するのは困難と考えるべきでしょう。
収入がないにも関わらず、クレジットカード会社に返済能力を信用してもらうことはできないからです。
ご自身の世帯に収入がないようであれば、継続的に収入が受け取れるようになってから申し込むようにしましょう。
万が一クレジットカードを使ったとしても、世帯収入がなければあとから返済に困ることになります。
過去に信用情報登録履歴がある
信用情報登録履歴(クレジットカードヒストリー)とは、クレジットカードやローンの利用状況・信用情報のことです。
審査で必要な信用情報登録履歴は、各クレジットカード会社等から信用情報機関へ集められます。
実際にどんな信用情報が集められるのか、多くのクレジットカード会社が加入する信用情報機関「CIC」の例を紹介します。
<CICが保有するクレジットカードについての信用情報(一部)>
信用情報の種類 | 情報の保有期間 |
---|---|
支払状況・支払遅延の有無・延滞の発生日・延滞の解消日 | 契約期間中および契約終了後5年以内 |
参照元:「CIC公式サイト」
クレジットカード会社は審査の際に信用情報機関に対して、これら情報を照会します。
他社クレジットカード等で返済の遅延を起こしてしまった場合、クレジットカード会社の審査時にその事実を把握されるわけです。
過去の信用情報は、契約終了後も5年間は残ります。
過去の信用情報登録履歴に問題がある場合、クレジットカード会社の審査で問題とされます。
「クレジットカードを発行しても、問題を起こされないか」と疑われてしまうためです。
クレジットカード会社に疑われることで、クレジットカードの審査に通り辛くなってしまいます。
審査に通らない場合でもプリペイド式のカードは利用可能
プリペイドカードとは、事前にチャージしたお金の分だけ利用できるカードのことです。
商品を購入する際に料金を後払いするクレジットカードに対し、プリペイドカードでは料金を前払いしてあることになります。
料金をクレジットカード会社が立て替えることになるクレジットカードでは審査が必要になります。
しかしプリペイドカードでは審査がありません。そのため万が一クレジットカードの審査に落ちた場合でも、プリペイドカードの発行や利用は可能です。
プリペイドカードはキャッシュレスでお買い物ができるので、クレジットカードの代わりに使ってもよいでしょう。
あらかじめ入金した分しか使えないので、使い過ぎの予防にもなります。
プリペイドカードには以下表にあげるように、入金しただけ使える使い切り型と、繰り返しチャージして使えるチャージ型があります。
使い切り型の例 | チャージ型の例 |
---|---|
図書カード・QUOカード等 | WAON・楽天Edy・WAON・SUICA・PASMO・ICOCA等 |
デビッドカードならクレジット加盟店でも利用可能
デビットカードとは料金の支払い時点で、その金額が登録した銀行口座から引き落とされるタイプのカードです。
デビットカードについてもクレジットカードと異なり、審査なしで発行できます。
デビットカードにはVISAやMasterといった国際ブランド付きのタイプがあります。
これらデビットカードはクレジットカード同様に、各国際ブランド加盟店で利用可能です。
デビットカードでも、クレジットカードの代わりにキャッシュレス決済ができるわけです。
インターネットショッピングでも、国際ブランド付きのデビットカードを利用できます。
キャッシュレス決済を利用したいもののクレジットカードが発行できないときは、デビットカードの利用を検討してもよいでしょう。
銀行口座にお金さえあれば、デビットカードはクレジットカード同様にお買い物の際に便利です。
デビットカードはクレジットカードと異なり、分割払いやリボ払いはできないので注意して下さい。
バンドルカードは年齢制限なしで翌月支払い可能
バンドルカードとは年齢制限や審査なしで、誰でも作れるVISAのプリペイドカードアプリです。
プリペイドカードの一種で、あらかじめチャージした金額をVISA加盟店での買い物時に使えます。
バンドルカードが他のプリペイドカードと異なるのは、クレジットカード同様に後払いも可能な点です。
バンドルカードの後払い「ポチっとチャージ」は、アプリ上で事前に申し込んだ金額を、買い物で利用できます。
ただし、インターネット上の買物のみに利用可能となる為、実際の店舗では利用できません。
バーコード決済アプリなどにバンドルカードを利用する際にも、3Dセキュア認証という機能により登録できない事もあります。
実際の店舗で利用する場合は、バンドルカードのリアルカードを発行しておきましょう。
使った料金に関しては、手数料も加えた金額を翌月末までの任意のタイミングで支払います。
申し込める金額ごとの手数料は以下の通りです。
申込み金額 | 手数料 |
---|---|
3,000円〜10,000円 | 510円 |
11,000円〜20,000円 | 815円 |
21,000円~30,000円 | 1,170円 |
31,000円~40,000円 | 1,525円 |
41,000円~50,000円 | 1,830円 |
参照元:「バンドルカード公式サイト」
手数料が発生してしまうものの、クレジットカードの審査が通らないときに、後払いを使いたいときは検討してもよいでしょう。
まとめ
クレジットカードを発行する際は、必ず審査が行われます。
審査は割賦販売法という法律に基づいて行われるため、もちろん省略できませんし決して甘くありません。
クレジットカードの審査でチェックされるのは、利用者に十分な返済能力があるかや債務状況に問題ないかです。
過去に支払遅延や延滞といった問題を起こしていた場合は、5年間はクレジットカードの審査に通過できないので注意しましょう。
クレジットカード会社は、他社で支払の遅延を起こしていないか等の情報を、信用情報機関に照会してチェックしています。
他の会社で起きた問題だからと言って、利用者は信用情報記録を隠すことはできません。
割賦販売法でもクレジットカードの審査をする際は、信用情報機関の情報を参照する必要があると法律上定められています。
会員規約に「審査では信用情報機関から情報を収集する」と宣言しているクレジットカードは、法に基づいて審査がされている為、利用する側からすると安心して申し込めるといえるでしょう。