国からお金を借りる方法!公的融資制度の種類や借りるための条件を解説

国からお金を借りる方法

「会社が倒産してしまい失業した」

「子どもの教育費が足りない」

上記のように不測の事態などで手元に資金がなく困っている方は珍しくありません。

では、資金に困ったときはどうすればいいのでしょうか?

どうしてもお金が必要になったときにおすすめの資金調達の方法は、国からお金を借りる「公的融資制度」です。

民間の金融と比較して、公的融資制度は営利目的ではないため、低金利または無利息で借入できる点が特徴になります。

しかし、国からお金を借りられる制度はたくさんあるうえに複雑なため、利用出来ていない方も多いのが現状です。

当記事では、自分に合ったお金の借り方がわかるように、条件別に分かりやすく解説しています。

公的融資制度を利用してお金を借りるときの参考にしてください。

国からお金を借りられる公的融資制度一覧

公的融資制度とは、国や地方自治体、日本政策金融公庫などの公的な機関から融資を受けることが出来る制度のことです。

低所得世帯の人などの経済的な自立を支援することや新会社の設立によって雇用を生み出し、地域を活性化させるなどの目的で作られています。

公的融資制度には個人向けや事業者向けの公的融資があり、利用者の属性や利用目的によって主に以下の4つに分類することが可能です。

  • 生活福祉資金貸付制度
  • 母子父子寡婦資金貸付
  • 日本学生支援機構の奨学金
  • 日本政策金融国庫

それぞれの制度の詳細については以下の表を確認してください。

名称 対象者 貸付の条件
生活福祉資金貸付制度 低所得世帯・障害者世帯・高齢者世帯 返済能力があると判断された人
母子父子寡婦福祉資金貸付金 母子家庭の母・父子家庭の父・寡婦 利用目的が規定に該当している
日本学生支援機構の奨学金制度 学生(短期大学、大学高校、大学院) 学力基準と所得基準を満たした学生
日本政策金融公庫 中小企業・小規模事業者・農林水産業者 今後の事業計画が明確である事

上記のように公的融資制度は利用目的によって分かれているので、スムーズに利用するためには、それぞれの制度の特徴や条件を理解することが重要です。

そのため、利用を検討する際は各公的融資制度について良く理解したうえで、自身に合った制度を利用するようにしてください。

公的融資制度の特徴

公的融資制度は前述のように、地方自治体や日本政策金融公庫などの公的機関からお金を借りられる制度です。

公的な機関からの融資になるため、民間の金融機関からの融資にはない特徴があります。

その特徴は以下の3つです。

  • 非営利目的のため低金利で返済負担が少ない
  • 金融機関に比べて審査が通りやすい
  • 融資までに時間がかかる

中でも金利が低く、制度によっては無利息の貸付もあることは、お金に余裕がない方にとって最も大きなメリットです。

ちなみに、民間の金融機関からの融資とは、銀行や信用組合などが実施している融資や消費者金融からの融資などのことを指します。

銀行や信用金庫などは全国各地にあり相談がしやすいなどのメリットもあります。

しかし、公的融資と比較して審査が厳しく、金利も高いため注意が必要です。

このように、民間融資と公的融資によって大きな特徴の違いがあるため、自身の利用目的や現在の状況にあった融資を利用するようにしてください。

非営利目的のため低金利で返済負担が少ない

公的融資制度は、生活に困っている方や、経済的な理由で大学に行けない方などの支援を目的とした制度です。

金融機関と違って、営利目的で融資を行っていない点に注意が必要です。

しかし低金利で利用出来るケースが多く、種類によっては無利子のものがあります。

公的融資制度の金利は、カードローンなどと比較すると、どれほど違いがあるのでしょうか?

公的融資と、一般的なカードローン・銀行ローンとの金利の違いをまとめてみました。

名称 金利(年率)
生活福祉資金貸付制度 無利子〜1.0%
母子父子寡婦福祉資金貸付金 無利子〜3.0%
日本学生支援機構の奨学金制度 ・無利息(第一種)

0.003〜0.268%(第二種 令和3年4月に貸与が終了したもの)

日本政策金融公庫 無利子〜2.80%
プロミス 4.5〜17.8%(実質年率)
アコム 3.0〜18.0%(実質年率)
アイフル 3.0〜18.0%(実質年率)
りそな銀行フリーローン 6.0〜14.0%

上記のように、公的融資制度はプロミスやアコム、銀行のフリーローンなどと比較すると、格段に低い金利で借り入れが可能です。

ただし、奨学金制度の場合は貸付が終了した月によって金利が異なります。

また日本政策金融公庫・母子父子寡婦福祉貸金貸付金・生活福祉資金貸付制度は、利用する種類によって金利が異なるので注意点が必要です。

これらの制度を利用する際は、それぞれの適応される金利を確認するようにしましょう。

金融機関に比べ審査が通りやすい

公的融資制度は前述したように、困っている方の救済を目的とした制度です。

そのため、失業していたり安定した収入が無くても利用出来る融資制度になります。

例えば生活福祉資金貸付制度は、本来金融機関の審査に通りにくい低収入の人でも、利用が可能です。

銀行などの借り入れが難しい人や世帯を融資対象にしているため、ローンの審査に落ちた人でも利用出来る可能性が高いです。

ただし、日本政策金融公庫のビジネスローンの場合は、他の制度と違って厳密な審査を行うため注意する必要があります。

とはいえ銀行などの金融機関の審査と違って、申込者の返済能力ではなく今後の計画を重視します。

しっかりと今後の計画が考えられていれば、審査に通る可能性が高いです。

融資までに時間がかかる

公的融資制度は利用依頼をしてから融資までに掛かる時間が長いと言われています。

審査のために必要な書類が多く、手続きの複雑さが理由のひとつです。

例えば、個人向けの公的融資制度である生活福祉資金貸付制度の場合は、融資まで2週間〜数ヶ月掛かります。

一方で、カードローンの場合は即日で借り入れが可能です。

インターネットで24時間対応している会社もあるため、すぐに資金を手に入れることが出来ます。

ただし、金利が高いなどのデメリットもあるため、利用する際は注意するようにしてください。

公的融資は民間融資と比較して融資までの時間が遅いため、すぐに資金が必要な方には向いていません。

とはいえ、金利が低いことや審査に通りやすいなどのメリットも多くあります。

公的融資までの期間を、カードローンなどの民間融資でつなぐのも方法です。

国からお金に困ったらまずは「生活福祉資金貸付制度」

生活福祉資金貸付制度とは、社会福祉協議会が窓口になって全国で行っている制度です。

低所得者や高齢の方、障害者の方の生活を支えて生活福祉と社会参加の促進を図ることを目的としています。

無利子や低金利で借り入れるが可能で、金融機関の審査に落ちた人でも審査が通りやすい特徴があります。

とはいえ、生活福祉資金貸付制度の財源はすべて税金のため、将来的に返済出来るかなどの審査があり、該当者であれば誰でも借りられるわけではありません。

そのため、申し込みをしても利用出来ないケースがあるので注意が必要です。

生活福祉資金貸付制度には以下の表に記載されている種類があり、利用する制度によって融資金の利用方法や貸付限度額などが違います。

生活福祉資金貸付制度の種類 融資可能用途 貸付限度額
総合支援資金 (生活を再建するまでの)生活費の貸付 月額15〜20万又は40〜60万円(利用する資金で異なる)
福祉資金 自営業者や障害者の方が自立を図るために必要な費用の貸付 580万円
緊急小口資金 生活を維持するために緊急で必要な資金の貸付 10万円
教育支援金 低所得者の子どもを対象にした通学・進学費用の貸付 月額3.5〜9.75万円又は50万円(利用する資金で異なる)
不動産担保型生活金 低所得の高齢者対象にした自宅を担保にした貸付 土地の評価額の70% 又は月額30万円

上記のように、生活福祉資金貸付制度は目的ごとに利用出来る制度が違います。

自身の利用目的に合った制度がどの制度か、あらかじめ確認しておきましょう

失業者や求職者がお金を借りるなら「総合支援資金」

総合支援資金は、主に失業した方などを対象に生活費を貸付する制度です。

生活を建て直すまでの期間に必要な資金の借り入れが可能ですが、利用には6つの要件を満たすことが必要です。

  • 低所得帯(市町村民税非課税程度)で失業や収入の減少により生活が困窮している
  • 免許証などで本人確認が可能である
  • 住居がある人か、住居確保給付金の申請を行って確実に住居が確保出来る
  • 自立支援事業の支援と社会福祉協議会とハローワークから継続的な支援を受けることに同意している
  • 貸付によって自立した生活を営むことが可能で将来的に償還を見込める
  • 他の公的給付や公的な貸付が受けられず、生活費をまかなうことが出来ない

ちなみに、総合支援金には「生活支援費」や「住宅入居費」、「一時生活再建費」の3種類があり、資金の利用目的によって分かれています。

詳細については以下の表で確認してください。

名称 総合支援資金
種類 ・生活支援費

・住宅入居費

・一時生活再建費

対象者 貸付を行うことにより自立が見込まれる人
資金の利用目的 当面の間の生活費用・引っ越し代など生活を立て直すための一時的な費用
据置期間 最後の貸付日から6ヶ月以内
償還期間 据置期間終了後10年以内
貸付利子 ・連帯保証人ありの場合、無利息

・連帯保証人なしの場合、年1.5%

連帯保証人の有無 原則必要(連帯保証人なしでも貸付出来るケースもある)

なお、社会情勢によって貸付条件が変更されるケースもあります。

変更される条件についてはその時々で変わるため、注意が必要です。

例として 「据置期間が1年に延長される」ことや「保証人がいなくても無利息での貸付が可能になる」などが挙げられます。

このように条件が緩和されることもあります。

そのため社会情勢に大きな変化があった場合にお金に困った際は、厚生労働省や社会福祉協議会のホームページで、総合支援資金を調べるようにしてください。

自営業に必要な経費・介護にかかるお金を借りるなら「福祉資金」

福祉資金とは自営業者や障害者の方(身体障害者手帳や療育手帳、精神障害者保健福祉手帳を保持している)が自立した生活を送るために、必要な資金と一時的に必要と見込まれる費用に対する貸付金のことです。

特に障害者世帯に対して手厚い貸付金になっており、以下の目的のために利用が出来ます。

  • 障害者用の自動車の購入に掛かる経費
  • 車イスなどの福祉器具を購入するために必要な経費
  • バリアフリーなどにリフォームする際に必要な資金
  • 負傷や疾病のための治療費

該当者の方でまとまった費用が必要な場合は、福祉資金で低金利の融資を受けることが出来ます。

そのため、資金的な余裕がない自営業者や障害者の方におすすめの制度です。

ちなみに、融資額の上限は580万円と高額ですが、利用目的や状況によって融資上限額の目安が変わります。

例えば、住宅のリフォームで使用する場合は、融資上限額の目安が170万円です。

一方で、冠婚葬祭の融資上限額の目安は50万円になります。

このように必ずしも580万円融資してもらえるわけではありません。

福祉資金の利用を検討する際は、利用可能用途や費用上限額を把握しておくことが重要です。

制度の詳細については以下の表を確認してください。

名称 福祉資金
対象者 ・低所得世帯(世帯全員の市民税が非課税)

・障害者世帯

・高齢者世帯

資金の利用目的 利用出来る資金目的の主な例

・自営業に掛かる費用

・技能習得に掛かる費用と習得中の生活費

・福祉用具など用意するのに掛かる費用

・介護や障害者用のサービスに掛かる費用や生活するために掛かるお金等

据置期間 6ヶ月
償還期間 3〜20年
貸付利子 ・連帯保証人ありの場合、無利息

・連帯保証人なしの場合年1.5%

連帯保証人の有無 原則必要(連帯保証人なしでも貸付出来るケースもある)

上記のように福祉資金は様々な用途のために資金を使用することができ、貸付限度額も生活福祉資金貸付制度の中で最も高額です。

ただし、保証人無しで借りる場合は1.5%の金利が付きます。

福祉資金を利用する場合は、保証人を付けて無利息で利用することをおすすめします。

参考リンク:全国社会福祉協議会

20万円までの少額融資!早急にお金が必要なら「緊急小口資金」

緊急小口資金は、一時的に生活を維持するために必要な少額の貸付です。

公的融資の中でも融資までの期間が短いことや、貸付上限額が10万円と少額なことが特徴として挙げられます。

むしろ、緊急時の融資を目的としているため、短期間で融資が必要なケースでないと利用できません。

例えば、以下のようなケースが対象になります。

  • 医療費や介護費などが急遽必要になった場合
  • 火災などで生活費が必要な場合
  • 年金や保険支給開始までに生活費が必要な場合
  • 会社から解雇されて生活費が必要な場合

上記以外にも急遽資金が必要なケースでは利用出来る可能性があるため、すぐに資金が必要で困っている方は相談するようにしてください。

制度の詳細については以下の表になります。

名称 緊急小口資金
対象者 ・低所得世帯

・障害者世帯

・高齢者世帯

資金の利用目的 緊急かつ一時的に生計の維持が困難になった場合の少額の貸付
据置期間 貸付の日から2ヶ月以内
償還期間 据置期間終了後12ヶ月以内
貸付利子 無利息
連帯保証人の有無 不要

なお、緊急小口資金は即日で貸付されるわけではありません。

貸付までには5日〜1週間程度掛かるので、即日で資金が必要な際にはカードローンなどの民間融資など他の方法を利用するようにしてください。

高校・大学にかかるお金を借りるなら「教育支援資金」

教育支援金とは、低所得世帯の子供が、高校や大学に就学出来るようにするための貸付です。

資金を貸付することにより、将来的な自立促進を目的とした制度になります。

利用するためには、以下の要件を満たすことが必要です。

  • 低所得世帯であること
  • 日常生活には困っておらず修学のためにまとまった資金が必要であること
  • 学校卒業までに生計の維持が可能な状況であること
  • 社会福祉協議会が債権者である貸付制度の連帯保証人やその世帯員でないこと

ちなみに、教育支援資金には大学などに通うために必要な費用を貸付する「教育支援費」と入学するための費用を貸付する「就学支援費」があります。

詳細については以下の表を確認してください。

名称 教育支援資金
種類 ・教育支援費

・就学支度費

対象者 高校や大学、高専などに入学する子供がいる低所得世帯
資金の利用目的 低所得世帯の子供が高校や大学、専門学校に通うために必要な経費や入学に必要な費用
据置期間 卒業してから6ヶ月以内
償還期間 据置期間終了後20年以内
貸付利子 無利子
連帯保証人の有無 原則不要(世帯の生計中心者が連帯借受人となる)

教育支援資金は、受験料などの入学決定前に必要な費用は対象となりません。

そのため、受験費用などは自身で用意する必要があるので注意しましょう。

参考リンク:全国社会福祉協議会/緊急小口資金

持家があるなら家を売らなくてもお金が借りられる「不動産担保生活資金」

不動産担保生活資金は、低所得世帯や生活保護の高齢者を対象に、自宅担保で生活費が借りられる制度です。

融資後も住み慣れた自宅に住み続けられることや、借り受けた高齢者の死亡時又は貸付終了時に不動産を売却して返済するといった特徴があります。

そのため、安定した収入がない高齢者でも利用しやすい制度です。

ただし、以下のケースは利用できないため注意が必要になります。。

  • マンションやアパートなどの集合住宅は対象にならない
  • 居住していない不動産は担保物件にならない
  • 2世帯住宅は対象にならない
  • 抵当権が設定されている場合は対象にならない
  • 配偶者以外の共有名義の場合は対象にならない

上記のような住宅は対象ならないので、利用する際は事前に確認するようにしてください。

制度の詳細については以下の表を確認してください。

名称 不動産担保型生活資金
種類 ・不動産担保型生活資金

・要保護世帯向け不動産担保型生活資金

対象者 ・低所得高齢者世帯

・要保護高齢者世帯

資金の利用目的 要保護や低所得帯の高齢者世帯に対して自宅などを担保にして生活資金を貸付ける資金
据置期間 契約終了後3ヶ月以内
償還期間 据置期間終了時
貸付利子 年3%(長期プライムレートのいずれか低い利率)
連帯保証人の有無 ・必要(推定相続人の中から選任)

・不要(要保護世帯向け不動産担保型生活資金)

なお、この制度は住宅ローンが払い終わった住居でないと利用出来ません。

住宅ローンが払い終わっていない住宅の場合、抵当権が設定されているため、住宅を担保にすることが出来ないからです。

不動産担保生活資金を利用する際は、住宅ローンの有無を確認するようにしてください。

その他のケースごとに利用出来る公的融資制度を紹介

前述した「生活福祉資金貸付制度」以外にも、利用目的毎に公的融資制度があります。

生活福祉資金貸付制度以外の制度は以下の3つです。

  • ひとり親家庭を支援する貸付制度「母子父子寡婦福祉資金」
  • 学生の半数が使っている日本学生支援機構(JASSO)の奨学金制度
  • 中小企業・小規模事業者・農林水産業者がお金を借りられる「日本政策金融公庫」

制度毎に利用目的や対象者が定められているため、自身が該当するかどうか確認するようにしてください。

ひとり親家庭を支援する貸付制度「母子父子寡婦福祉資金」

母子父子寡婦福祉資金とは、母子家庭および父子家庭、寡婦の経済的な自立と生活の安定を図るための貸付制度です。

そのため、以下の3つに該当する人が対象になります。

  • 母子家庭
  • 父子家庭
  • 寡婦(配偶者と死別や離婚などで別れており、かつて母子家庭として20歳未満の児童を扶養していた女性のこと)

母子父子寡婦福祉資金は民間の金融機関と比べて低金利なうえ審査が通りやすいため、上記に該当する方はぜひ利用を検討してみてください。

仮に貸し付けてもらえるのか不安な方は、市区町村の福祉担当窓口に相談することで対応してもらうことが可能です。

母子父子寡婦福祉貸付制度は、目的別に12種類あります。

目的 限度額
修学資金 高校や大学等に通うための資金(授業料・交通費) 4.8〜9万円(学校によって異なる)
生活資金 安定した生活を送るために必要な資金 月額10.5〜14.1万円
技能習得資金 就職に必要な資格や技能習得に掛かる資金 ・月額6.8万円

・一括46万円(運転免許)

修業資金 就職や事業に必要な知識や技能習得に掛かる費用 月額6.8万円
就職支度金 就職必要な服や通勤用の移動手段の購入費 ・10万円

・33万円(自動車購入)

医療介護資金 医療や介護に掛かる費用 ・34万円(医療)

・50万円(介護)

住宅資金 住宅の購入やリフォームに必要な資金 150〜200万円
転宅資金 引っ越しをするために必要な資金 26万円
結婚資金 子どもの結婚費用 30万円
事業開始資金 事業を開始するのに必要な設備費 287万円
事業継続資金 事業を継続するのに必要な運転資金 144万円

出典:内閣府男女共同参画局

上記の利用目的に該当する場合で利用要件を満たしていれば、母子父子寡婦福祉資金が利用可能です。

ただし、金利は保証人の有無によって変わるため、注意しなければなりません。

具体的には保証人がいる場合は無利子での借入が可能で、保証人がいない場合は年率1%の金利が掛かります。

このため、可能であれば保証人を設定して、無利子で利用することをおすすめします。

学生の半数が使っている!返さなくてもいい場合もある日本学生支援機構(JASSO)の奨学金

日本学生支援機構の奨学金制度とは、大学や短期大学、高等専門学校等で学ぶ人を対象にした奨学金です。

貸与型と給付型の2種類があります。

給付型は2020年4月からスタートした新制度で、世帯収入や学校の成績などの条件を満たすことで支援を受けることが出来る制度です。

特徴としては、給付であるため返済義務がないことです。

奨学金の対象者になると、大学等の授業料や入学金の免除・減額がされます。

対象となる要件は以下を確認してください。

  • 世帯収入や資産の要件を満たしている学生(住宅税非課税世帯など)
  • 学ぶ意欲がある学生(成績とレポートで学ぶ意欲を判断する)

上記の中でも世帯収入に関しては、より詳細な規定があるため、注意が必要です。

詳細についてはJASSOのホームページを参照することで確認できます。

参考リンク:JASSO/奨学金の制度(給付型)

一方で貸付型とは、将来的に返済が必要な奨学金のことです。

無利息の「第一種奨学金」と利息付きの「第2種奨学金制度」があります。

利用するためには、学力基準と所得基準を満たす必要があり、第一種奨学金のほうが第二種奨学金と比べて基準が厳しいので注意が必要です。

詳細は以下の表を確認してください。

学力基準 世帯収入(3人世帯の目安)
第一種奨学金 申込時の成績が5段階評価で3.5以上 743万円以下
第二種奨学金 下記のいずれかに該当する学生

・申込時の成績が学校の平均水準以上

・特定の分野で優れた資質があると認められること

・学修意欲があり学業を確実に修了出来る見込みがあること

1,100万円以下

上記の世帯収入に関してはあくまで目安になります。

進学する学校や自宅から通う場合など細かい条件によって異なるため、確認が必要です。

詳細については以下のJASSOのホームページを参照してください。

参考リンク:JASSO/奨学金の制度(貸与型)

中小企業・小規模事業者・農林水産業者がお金借りるなら「日本政策金融公庫」

日本政策金融公庫とは、小規模事業者や中小企業、農林水産業者等への融資を行っている機関です。

基本的に事業者向けの貸付を行っている金融機関になります。

特徴は以下の5つです。

  • 融資審査が通りやすい
  • 低金利である
  • 保証人がいなくても利用出来る制度がある
  • 借入期間が長い
  • 事業アドバイスを受けることが出来る

上記のように民間の金融機関と異なった特徴を持ち合わせています。

例えば、民間の金融機関の融資審査に落ちた場合でも、事業計画の精度が高ければ審査に通る可能性が高いです。

そのため、民間の金融機関で融資が受けられなかった方は、日本政策金融公庫の利用を検討してみてください。

日本政策金融公庫の主な融資制度は以下の表で確認できます。

名称 対象者 限度額 借入期間(利用目的によって異なる)
一般貸付 事業を営む方 4,800〜7,200万円 10〜20年以内
経営環境変化対応資金 売上が悪化している方 4,800万円 8〜15年以内
金融環境変化対応資金 取引金融機関の破綻により資金繰りが悪化した方 4,000万円 8〜15年以内
取引企業倒産対応資金 取引企業の倒産により経営が悪化している方 3,000万円 8年以内
新規開業資金 新事業の立ち上げ、又は事業開始7年以内の方 4,800〜7,200万円 7〜20年以内
女性、若者/シニア起業家支援資金 女性や30歳未満の若者、55歳以上のシニア世代の起業家 4,800〜7,200万円 7〜20年以内
再挑戦支援資金 廃業後、再度事業にチャレンジする方 4,800〜7,200万円 7〜20年以内
新事業活動促進資金 経営の拡大や事業転換などを行う方 4,800〜7,200万円 7〜20年以内
中小企業経営力強化資金 専門家による指導や助言によって経営力の強化を図る方 4,800〜7,200万円 7〜20年以内
IT活用促進資金 情報強化を行う方 4,800〜7,200万円 7〜20年以内
海外展開・事業再編資金 海外展開を図る方 4,800〜7,200万円 7〜20年以内

上記以外にも様々な融資制度があり、利用目的によって融資限度や融資期間が異なります。

その他の融資制度については以下の日本政策金融公庫のホームページに詳細が記載されているため、確認するようにしてください。

参考リンク:日本政策金融公庫/ 融資制度一覧から探す

なお各融資制度の金利については、融資目的や融資期間、担保の有無によって適用される利率が異なるため注意しましょう。

利率の目安については、日本政策金融公庫のホームページに記載されています。

参考リンク:日本政策金融公庫/主要利率一覧表

仮に正確な金利について確認したい方は、近くにある日本政策金融公庫の支店に問い合わせすることで知ることが可能です。

公的融資制度の申請方法

公的融資制度は種類によって申し込む場所や申請方法が異なります。

また、制度によっては必要な書類を揃えて提出するだけでなく、事前に相談が必要な制度もあります。

例えば、生活福祉資金貸付制度の場合、事前に自立相談支援機関やハロワークの登録が必要です。

このように申請するまでに条件が設定されている制度もあるので、確認を怠らないようにしてください。

各制度の申し込み方法や申請場所は以下になります。

名称 申し込み方法 申請場所
生活福祉資金貸付制度 ①自立相談支援機関に利用の申請する

②書類を揃えて社会福祉協議会で申請

市区町村社会福祉協議会
母子父子寡婦福祉資金 ①市役所に借入相談

②相談後書類を揃えて申請

市役所
日本学生支援機構の奨学金制度 ①現在在学している学校に問い合わせる

②必要書類を揃えて提出

在学している学校
日本政策金融公庫 ①借入申込書等の必要書類を揃えて提出する 日本政策金融公庫の支店

上記のような方法で申請することが可能です。

ただし、公的機関による融資であるため、必要な書類が多く交付されるまでの期間も民間の金融機関と比べて長い傾向にあります。

そのため、早急に資金が必要な方は何らかの対策を立てることが重要です。

生活福祉資金・母子父子寡婦福祉資金の申請方法

ここでは、生活福祉資金・母子父子寡婦福祉資金の申請方法をそれぞれ紹介します。

■生活福祉資金■

生活福祉資金の申請手順は以下です。

  1. 自立相談支援機関に利用の申請をする
  2. 市区町村の社会福祉協議会に申請書類を提出する
  3. 審査が行われて貸付決定通知か不承認通知書が届く
  4. 貸付が決定になった場合借用書を作成し提出する

上記の手順で申請の手続きを行います。

申請から受給まで最短でも1ヶ月程度掛かるので、資金が必要な場合は早めに申請するようにしてください。

また、申請に必要な書類は以下になります。

  • 本人確認書類
  • 源泉徴収票や給料明細などの収入証明書(世帯全員分)
  • 見積もり書などの使用用途がわかる書類
  • 借入申込書
  • 住民票

上記の書類以外にも利用する資金によっては追加で書類の提出を求められるケースがあるため、申請をする際に必要書類について確認するようにしてください。

■母子父子寡婦福祉資金■

母子父子寡婦福祉資金の申請手順は以下です。

  1. 市役所に借入の相談をする
  2. 貸付が必要と市役所が判断したら申請書類を提出する
  3. 市役所が審査を行い
  4. 資金が交付される

母子父子寡婦福祉資金も生活福祉資金と同様に申請から受給まで最短でも1ヶ月程度掛かります。

そのため、早めに申請するようにしてください。

また、申請書類は以下になります。

  • 貸付申請書
  • 源泉徴収書などの給与証明書(世帯全員分)
  • 印鑑証明(連帯保証人がいる場合、連帯保証人分も必要)
  • 連帯保証人の誓約書
  • 連帯保証人の給与証明書
  • 本人確認書類

上記の書類は申請する自治体によって異なるため、市役所で相談した際に必要な書類を確認するようにしてください。

日本学生支援機構(JASSO)の奨学金の申請方法

日本学生支援機構の奨学金は入学前に申請する予定採用と入学後に申請する在学採用を行っています。

申し込みの手順は以下です。

  1. 在籍している学校に問い合わせる
  2. 在学している学校や卒業した学校から必要書類を取り寄せる
  3. 必要書類を在学している学校などに提出する
  4. インターネット(スカラネット)で申し込みを行う
  5. マイナンバーを提出する
  6. 採用候補者決定後の通知を待つ

上記の手順で申し込みを行ってから初回の振り込みまでには、2〜3ヶ月程度掛かるため、注意が必要です。

また、申込みに必要な書類は以下です。

  • 住民票
  • 信用情報に関する同意書
  • 収入に関する書類
  • マイナンバー
  • その他学校が指定する書類
  • スカラネット入力下書き用紙

上記の書類が必要になります。

ただし、世帯の状況など個人によって提出する書類が異なるため、学校に問い合わせるようにしてください。

日本政策金融公庫の申請方法

日本政策金融公庫の申請方法は以下の手順です。

  1. 電話で相談をする
  2. 窓口で創業計画書を持って具体的な相談をする
  3. 借入申込書をインターネットでダウンロードをする
  4. 必要書類ともに郵送で申し込みをする

上記の手順以外でもインターネットを利用して登録し、必要書類を提出することで申請することも可能です。

ただし、インターネットの場合は後日面談があるため、注意をしてください。

また、融資で必要となる書類は以下になります。

  • 創業計画書(インターネットからダウンロード)
  • 見積り書
  • 履歴事項全部証明書又は登記簿謄本
  • 不動産登記事項証明書(担保に利用する場合)

上記の書類は主に必要な書類になります。

融資内容や利用する融資制度によって書類が異なるため、相談事に確認するようにしてください。

公的融資制度を受けられない世帯も存在する

公的融資制度はどの世帯でも受けることが出来るわけではありません。

例えば、大阪府の生活福祉資金の「福祉資金貸付のご案内」には、以下の世帯が対象外と記載されています。

  • 生活福祉資金の保証人がいる世帯
  • 公的資金を返済せずに滞納している世帯
  • 他の公的融資を利用している世帯
  • 債務整理を利用してから5年が経過していない世帯

出典:大阪府/福祉資金貸付のご案内

他の公的融資制度ではどういった世帯が利用出来ないのか、以下の表で確認してください。

利用出来ない世帯
生活福祉資金貸付 ・他の公的融資を利用している

・生活保護や失業手当などの公的資金を利用している

・自己破産などの債務整理を行っている

・公的融資の連帯保証人になっている

母子父子寡婦福祉資金 ・他の公的融資を利用している

・生活保護や失業手当などの公的資金を利用している

・自己破産などの債務整理を行っている

・公的融資の連帯保証人になっている

日本政策金融公庫 ・債務整理を行っている

・税金や公共料金を滞納している

日本学生支援機構奨学金制度 ・高等職業訓練受講給付金を利用している(母子父子寡婦福祉資金)

・教育訓練支援給付など(雇用保険法)

上記の世帯は基本的に公的融資が利用出来ません。

もちろん、上記の世帯でなくても審査に落ちる可能性はあるので注意する必要があります。

実際に利用できるかどうかは、問い合わせるのが1番確実です。

まとめ

公的融資は低金利や無利息で利用出来るため、お金を困っている方にとっては非常に魅力的な制度です。

しかし、公的融資には様々な種類があるうえに申し込み手続きも複雑なため、悩んでいる方も少なくありません。

そのため、この記事では公的融資種類や申請方法、利用出来ない人などについて、わかりやすく解説してきました。

公的融資制度の利用を検討する際の参考にしてみてください。